以前にも書いたけど、ひら野の蕎麦は良い。
西葛西ではピカイチだ。
とは言っても人それぞれ好みがある。
御前粉と言われる蕎麦の実の芯だけを使った真っ白い粉で打つ蕎麦が好きな人にとっては、甘皮の混じった茶色っぽい蕎麦はダメかもしれない。御前粉は贅沢な蕎麦粉なので高い。しかし、蕎麦の香りを味わいたい人にとっては物足りないものだ。
『ひら野』の蕎麦はそばの香りもあり、腰が立っていて喉越しが良い。
甘皮も挽いた二八蕎麦だが、細い蕎麦で『
矢打』のような極太の田舎蕎麦とは違う。
鴨汁で有名な矢打は話に聴くだけで、実はまだ行ったことがない。
挽きぐるみの蕎麦で極太。(リンク先によると中太)
太過ぎて噛んで食べる感じ。
蕎麦ではなくてうどん。
とってもじゃないが、せいろは喰えない。
など、私の周りの蕎麦好きからは散々な評価しか聞こえない。
しかし、私は極太でもうまい蕎麦を食べたことがある。
『
角萬』の冷や肉だ。詳細はリンク先を読んでいただきたい。
それに『矢打』は、閉店した平井の名店『
無窮庵 増音』の流れだと言う話もある。真偽の程は不明。
知人の評価は低いが、いまだに少し期待している。遠いけど、いずれ行ってみるつもりだ。
話が飛んでしまったが、とにかく、ひら野のそばは細切りです。
そして天麩羅がうまいことは
前回述べた。天せいろには良い具合だ。
課題(?)だった鴨せいろも食べてみた。
蔵王地鴨を使った鴨せいろもいける。肉は厚くて鴨の滋味が感じられるし、脂身もうまい。やや鴨汁のコクが足りないようにも感じるが、これ以上濃厚な甘味を加えると蕎麦が死んでしまうかもしれないですね。
鴨汁の中に入っているネギって言うのは、どうしてこんなに旨いんでしょう。火の通ったネギの甘味は、汁の甘味とも違って良いものだ。
ただ、もう少し鴨を入れて欲しいのと、脂身を香ばしく焼いて欲しい思う。無理ですかね?
今の時期には牡蠣そばなんか出してもらえると嬉しいのだが。これもダメですか?
それにしても、客がいない。
なので、つらつらと考えた。
12時半に入店してから1時過ぎまでに、私以外に客は一人。
夜は8時ラストオーダーだから、昼の営業は大切だろう。
それでこの客の入りで、やっていけるのだろうか。
まぁ、あの地域に蕎麦好きが集まっているなんてことがあるはずもなく、普通の人からすれば高めの蕎麦だから、不入りなのは分からなくもない。
ご近所さんで食べていこうとは思っていないようだ。
開店が2003年の11月だからまだ知られていないこともあるだろう。
相変わらず酒に頓着がないから、酒飲みの来訪は期待出来ないだろうし、店主も期待していないだろう。
このままだと、店主が腕組みしながら人の往来をぼんやり見ている暇な店になっちゃうかも。
だいたい場所が駅から離れすぎ。この点は葛西の『清かわ』も同じだ。
去年は台風が多かったために、国内産の蕎麦粉の出来が極端に悪く、一説によると今年の梅雨までに上質の国内産の蕎麦粉がなくなると言う話もある。
開店して1年と少ししか経っていないひら野は、あまり運が良いとは言えないかも知れない。
それでも、ひたすらにマトモな蕎麦を打ってくれ。
今や名店の仲間入りをした亀有の『
吟八亭 やざ和』だって、開店から2年ぐらいは暇だったと聞いた。
せっかく見つけたまともな蕎麦屋だ。
多少遠くても、わたしは歩いていくから。
西葛西の蕎麦好きは
中葛西7−11−7を訪れてみてください。
酒は楽しめませんけどね。
ランキングへも、投票してください。やっぱりランクが上がると嬉しいものですね。

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