つづいて、ゲラシモフの解説です。
相手に襟をつかませます。その後全身のバネを利用し一気に切るわけですが、よく見かけるのは、切る時ずーっと力を入れっぱなしにしてしまうという間違いです。力を一気に使わないと、組み手は切れませんし、自分のバランスも悪くなります。
その後相手の左手を引き寄せ(この引き寄せる動作も、今まで書いたサンボの原則を守って引きます。)
普通、自分の右手は相手の帯を深く掴み、相手の体を殺しておきますが、この技の場合、わざと浅く組みます。それによって、相手は力が使えない組み手なのにも拘わらず、さほど警戒はしません。次の瞬間、まさか一気に私の力や体重がかかってくるとは思わないわけです。相手の想像を超えた物がくるわけですね。
3の写真の状態から、ワンモーションで技に入ります。
左足はそのままで、踏み込んではいけません。右足だけを前に放り出す感じです。イメージとしては3から一気に5の写真の状態までもっていきます。
自分の上体は絶対に後ろに倒してはいけません。前に倒し、相手の左足に力が集中するようにします。ペタンとお尻を右斜め前に落としてください。
相手は完全に前屈した状態になりますので、技をさばくことはできません。試しに頭を左ひざにつくまで前屈して、左足を前でも後ろでも動かしてみて下さい。ほとんど動かせないはずです。
右足は相手の足に引っ掛けなくても技は決まります。
一見単純な技ですが、威力は抜群です。組み手も相手の両袖口を持ってかける方法など、バリエーションはいくらでも増えていきます。ただし、相手の体を前屈させるというポイントはどの組み手でも必ず守って下さい。
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