続きです・・・
そのビルの中二階へ駆け上がる、そして入っているテナント二店舗を確認。
「いない!」
「!」
「一体ドコへ???」
だが中二階の奥の暗がりには、「非常階段へつながるドアが!」
まさか!
そのまさかしか考えられない!
もちろんそのドアはチェックしていたが、
そんな所を使って一階へ降りていくなら、間違いなく警戒行動だからと
「捨て」にしていた部分だ(人員上仕方ない場合もある)・・・。
調査には「まさか」とか「そんな事はない」などの安易な憶測は、
「厳禁」であり、こういう行動だろうといった予測は大事だが慢心は禁物だ!
だが、そもそも思い起こせばこの調査は、
半年前には既に相談を受けていた案件だ・・・
私はクライアントに絶対、調査契約を煽る不安要素を突きつけたり、
調査事態を急かすような無理強いはしない・・・
クライアントはほぼ浮気しているのか?していないのか?
で不安を感じていたり、探偵社自身に不安を感じているからだ・・・
結果をシロクロつけるのももちろん重要だが、
それ以上にクライアントの微妙な気持ちの変化を汲み取り、
目的を一緒に見つけていくのが、調査の本質だと思っている・・・
調査は手段であって目的ではないのだ。
だがそんな理念もこんな調査を経験すると、無理にでも早急に
結果を出してあげた方が良かったのでは?と今でも梅雨時になると
この調査を思い出し自問自答する・・・
探偵業は奥深い・・・
(塾長のくせにまだまだ修行中)

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